歌姫庭園10で出会った作品について

 6月19日に開催された「歌姫庭園10」に参加してきました。
 
 ClTwcfCUYAA1K33.jpg


 イベント等で、すっかりおなじみになった大田区産業プラザでの開催でしたが、今回のイベントはこれまででも屈指の人数が押し寄せたようで、大変な活況を呈していました。

 私が到着したのは開場後1時間くらいのタイミングだったのですが、その時点でカタログはすでに売り切れとなっていましたし、一部のサークルさんは会場外まで待ちの行列が伸びているほどでした。

 いまだ留まるところを知らない、アイドルマスターの熱量を感じられた気がします。




 それでは今回のイベントで私が手に入れた4作品について、感想を書いていきたいと思います。

 折り畳み先からどうぞ。


①しゅにまじわれば (サークル:素敵なかいめん 発行者:すがるこさん)
しゅにまじわれば
※春琴抄(新潮文庫版)と並べてみました。

 日本文学の巨匠・谷崎潤一郎の名著「春琴抄」をベースに、天空橋朋花と徳川まつりが織りなす「奥ゆかしき二人の世界」を描いた作品。お芝居で春琴と佐助を演じることになった朋花とまつりが、触れ合い、時にぶつかり合いながらも、お互いの関係性を深めていく様子が語られます。

 朋花とまつりのコンビは、ミリオンライブ界隈では比較的メジャーであり、二人の組み合わせはしばしば「耽美」であると評されます。そこに耽美文学の極致といえる春琴抄の世界観をプラスしたことで、より関係性の美しさが浮き彫りになり、とても繊細で密度の濃いお話しに昇華されていると感じました。

 また作中を通じて、朋花とまつりの「愛の形」に関する考え方の違いが対比されるのも、非常に興味深く感じます。こういった考え方の違いに、二人の本質的な在り方の差異が示されているように思います。

 「眼」が意識された表紙も、原作の展開をイメージさせる印象的な構図となっているので、ここは春琴抄を片手に、世界観を味わうようにして読みすすめたい一冊です。




②君の天は何度でも (サークル:シマシマシマ 発行者:シマシマさん)
君の天は何度でも

 記憶を失った天空橋朋花と、彼女を傍で支える徳川まつりの姿を描いたお話し。作者のシマシマさんは常日頃から朋花Pとして、精力的にイラストを上げておられる方であり、今回の新刊はまつともの二人の姿を描いたものとなっています。やさしい手触りのイラストと、朋花の多彩な表情が、実に魅力的です。

 シアター組の中でも、とりわけ「聖母」というインパクトのある生き方を貫く朋花ですが、そんな超越的な女性の成長物語を描くにあたり、「記憶喪失」というテーマを選択されたのは、大変な慧眼ではないかと思いました。いったん自分の生き方をリセットした朋花が、再び自分の生き方を取り戻し、そして「今のままでない自分」に目を向ける過程が、まつりとの関係性を通じて鮮やかに浮かび上がってくるように感じられます。

 また本作のまつりは、単に見守るだけではなく、朋花を導くような姿も描かれ、そこにまつり自身の朋花への想いが溢れているように思えました。

 朋花を大事にする真剣な眼差しが察せられる、素敵な御本です。




③依田芳乃の生誕神話(大嘘) (サークル:へたのよこずき 発行者:谷屋楽さん)
生誕神話

 シンデレラでは、私が高垣楓さんに次いで好きな依田芳乃の活躍する作品です。公式では非常に超然とした、神話的な雰囲気を身にまとう芳乃ですが、本作ではノリのいい「神様ジョーク」を飛ばす16歳として描かれていて、なるほど、こういう動かし方もあるのかと感心することしきりでした。

 芳乃とプロデューサーのとぼけたコントに対して、どうしようもなくツッコミを入れざるを得ない輿水幸子が本作のもう一人の主役であり、彼女の涙ぐましい尽力が愛しく感じられます。

 先日の総選挙でもパッション系として上位に食い込んだ芳乃ですが、まだまだ色んな描かれ方がなされても良い子だと思いますし、こういうコメディエンヌのような魅力もあるんだなということに気付けたのは、本作から得られた大きな収穫でした。




④HIROMISM (せきスマ!プチオンリー本部(主催サークル:くまのすみか 発行責任者:くままるさん)
ヒロミズム

 ここ最近、つとに担当Pたちの活動が活発化していることで注目を集めている関裕美ですが、そんな関P達の情熱がそのまま具現化したような合同誌が登場しました。

 ご覧の通り、外装がまさしく女性誌風のような装丁となっており、記事のラインナップも紀行物から、イラスト、小説、はてはパエリアづくりのページまで、よりどりみどりのコンテンツが取り揃えられています。
 特に富山県出身という設定を活かし、現地に取材した記事が豊富に盛り込まれていて、手の込みようを感じました。関ちゃんの可愛さを伝えるのに、これほど効果的な一冊はないと思います(少なくとも、私には絶大に効きました)。

 今回のイベントでは、松田亜利沙をはじめとするアイドル達のプチオンリーとともに、関ちゃんのプチオンリー「セキスマ!」も開催されていて、その圧倒的な勢いが伺われます。ぜひともこの流れを活かしていっていただきたいです。



 
 以上、遅ればせながら感想と紹介を書いてみました。
 
 近々開催される、というかもう来週に迫ったミリフェス4でも、多数の徳川まつり本が出るらしく、そちらの方も今から楽しみです。まつり本を中心に、今後も感想を書いていけたらと思います。
 
関連記事
スポンサーサイト
.26 2016 アイドルマスター comment0 trackback0

comment

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://nichohon.blog78.fc2.com/tb.php/988-2af66853

プロフィール

NP

Author:NP
 NovelsM@sterの紹介をメインに活動している「NP」と申します。動画サイトでは「ニコラスP(NicholasP)」名義を用いています。

多機能カテゴリー

<< 全タイトルを表示 >>

カテゴリ展開メニュー

  • 未分類(14)
  • はじめに(2)
  • NP氏の本棚ポータル(1)
  • アイドルマスター(643)
  • アイマスライブ(5)
  • 武道(45)
  • ニコラスP(19)
  • 徳川まつり(24)
  • ニコニコ動画(32)
  • 日常の徒然(15)
  • ファルコム(4)
  • 社会(9)
  • TV(16)
  • コミックス(1)
  • 東方プロジェクト(15)
  • 声優(5)
  • 本(2)
  • 音楽(9)
  • ゲーム(4)
  • ヴァンプリ(3)
  • 艦隊これくしょん(1)
  • イラスト紹介(0)
  • RWBY(2)
  • 月別動画蔵出し(5)
  • ノカデミー賞(ノベマス)(2)
  • ノベマス特集企画(5)
  • ニコマス20選(15)
  • ノベマス・過去作ふりかえり紹介(2)
  • novem@s exchange!(2)
  • ミリオンライブ・アーカイブス(1)

来訪者