スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
.-- -- スポンサー広告 comment(-) trackback(-)

寺見流剣術を初めて拝見

 海外の動画サイトにて寺見流剣術の動画を初めて見つけました。

Xuite 影音 寺見流 http://vlog.xuite.net/play/VG9qWkJGLTQ0OTA5Mi5mbHY=(注意・海外の動画サイトにリンクします。)


 寺見流の名は以前から聞き及んでいましたが、これは素晴らしい剣術ですね。私はこういった徹底的に無駄をそぎ落とした剣術が何より好きなので、惚れ込んでしまいました。

 寺見流(ジゲンリュウ)は現在も熊本県熊本市に伝わる古流剣術のひとつです。
(追記:ご指摘をいただいたので、×ジンリュウ→ ○ジンリュウに読み方を修正いたしました。情報を頂き誠にありがとうございます。)

 わりと近い地域にかの有名な示現流(ジゲンリュウ)が存在しますが、両流派は名前の読み方が同じこと、技法的に共通性があるのではないか? ということが指摘されています。さらに流祖開闢のエピソードを見てみると、寺見流の場合は「甲野善衆和尚が編み出した技を都甲肥前に伝えたもの」とされているのに対し、示現流では「善吉和尚より天真正自顕流を学んだ東郷肥前守が開祖の剣術」とされており、両流派の開祖は異名同人の可能性があると推測されます。ですから寺見流と示現流は近しい間柄の可能性が高いのではないでしょうか。伝系図を見ての勝手な推測ですと、3代目とされている村上主税は都甲肥前(=示現流の東郷肥前守重位?)の高弟であり、後に都甲家(=東郷家?)から独立して同音異名の一派を立てたのではないか? と考えるとしっくり来るのですが、実際はどうなのでしょうか。示現流自体、周辺地域にいろいろな分流を生みだした流派ですし、可能性は高い様な気がします。熊本の武術史を研究されている方がいらっしゃったら、ぜひお伺いしてみたいです。


 さて、今回初めて寺見流の演武を目にしたわけですが、その動き方は示現流というよりも、むしろ熊本に新陰流系統として伝わるタイ捨流に近いなという印象でした。
 形の名称は全く分からないのですが、1本目の打太刀が八相で攻めるのに対して仕太刀が脇構えで迎撃し、さらに打太刀が切り込んでくるのを仕太刀が外して袈裟に切る、という一連の流れは、新陰流の代表的な形である「一刀両段」とよく似ているように感じます。また打太刀が剣を左右にピッピッと切り返すような動きはタイ捨流でもよく見られる動きです。あとは受け流しの動作も、新陰流的……と言えなくもありません(これはややムリヤリですが)。
 一方でお互いが八相の構えのまま向き合う様子については、確かに示現流のイメージに近いと思います。
 
 もともと示現流の開祖である東郷肥前守はタイ捨流剣術を最初に修めており、示現流の形はタイ捨流を仮想敵にしているといわれるほど、両流派は関係の深い流儀です。やはりタイ捨流ー示現流ー寺見流の間に何らかの縁がある可能性は高いと考えられます。そういえば、新陰流の燕飛六箇之太刀とタイ捨流・示現流の形には共通性が見られるという話しを、記事を書きながら思い出しました。

 この演武の形が寺見流剣術においてどのような位置を占める形なのかわからないため、手持ちの情報だけでタイ捨流や示源流との共通性を決めつけるのは早計ですが、流儀間の技術交流の可能性を考察してみるといろいろな発見も得られて勉強になります。


 ご参考までに。格納先に示現流・タイ捨流・新陰流・寺見流の順で動画を並べてみました。もし関心のある方がいらっしゃられたら、ぜひ見比べてみてください。外形こそ大きく異なりますが、個々のパーツに分解して細かく動きを見てみると、意外に共通点が多いと私は感じます。


示現流


タイ捨流


新陰流(柳生新陰流)



寺見流
関連記事
スポンサーサイト
.26 2011 武道 comment4 trackback0

comment

-
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011.04.27 10:35
NP
>匿名コメントの方へ

 ご無沙汰しております。以前の件でもお世話になりました。この度は寺見流の読み方についてのご指摘いただきまして、ありがとうございました。

 実は記事を書く直前に読み方をウィキペディアで確認していたのですが、仰られた通りウィキの読み方自体が間違っていました。私もあっさり鵜呑みにしてしまいまして、お恥ずかしい限りです。ご指摘してくださって助かりました。いつも必要な時だけ図書館で閲覧している武芸流派大事典を、今度こそ手元に置いておいた方が良いなと本気で思いました。GWは久しぶりに高山本店に行ってみます。


 ところで一番最後に教えていただいたURLなのですが、実は1、2か月ほど前にネットで伝書関係の調べ物をしていた時に偶然そちらにアクセスしたことがありまして、その時に物凄く古流に詳しい方がいらっしゃれるなと感動し勝手ながらブックマークさせていただいておりました。なので、お名前を伺った時にはもの凄いびっくりしました(笑)。何か不思議なご縁を感じます。
 エンピの各流派における共通性のくだりについては以前に薬丸の修行者から聞いた話だったのですが、そちらのコメントでも同様のご指摘があったのを見てやはりそうなのかと思い、記事を書いている途中で思いだして一文を添えました。
 上泉武蔵守以来の新陰流の流れを紐解く上で、エンピはかなり重要な存在である気がします。疋田系の猿飛はまだ拝見したことがなかったので、貴重なお話しをいただけて嬉しく思います。


 この度は数多くの御示唆を頂き、ありがとうございました。私もまだまだ不勉強な所が多いので、当ブログの記述で誤解等ありましたらぜひご指摘いただければ幸いです。
2011.04.27 21:32
-
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011.04.27 22:43
NP
>匿名コメント2の方へ

 コメントいただきありがとうございます。先ほど御礼のメールを送信いたしましたので、今後ともよろしくお願い致します。
2011.04.29 00:00

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://nichohon.blog78.fc2.com/tb.php/655-0b084d50

プロフィール

Author:NP
 NovelsM@sterの紹介をメインに活動している「NP」と申します。動画サイトでは「ニコラスP(NicholasP)」名義を用いています。

多機能カテゴリー

<< 全タイトルを表示 >>

カテゴリ展開メニュー

  • 未分類(14)
  • はじめに(2)
  • NP氏の本棚ポータル(1)
  • アイドルマスター(639)
  • アイマスライブ(5)
  • 武道(45)
  • ニコラスP(19)
  • 徳川まつり(23)
  • ニコニコ動画(32)
  • 日常の徒然(15)
  • ファルコム(4)
  • 社会(9)
  • TV(16)
  • コミックス(1)
  • 東方プロジェクト(15)
  • 声優(5)
  • 本(2)
  • 音楽(9)
  • ゲーム(4)
  • ヴァンプリ(3)
  • 艦隊これくしょん(1)
  • イラスト紹介(0)
  • RWBY(2)
  • 月別動画蔵出し(5)
  • ノカデミー賞(ノベマス)(2)
  • ノベマス特集企画(5)
  • ニコマス20選(15)
  • ノベマス・過去作ふりかえり紹介(2)
  • novem@s exchange!(2)

来訪者

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。