まつり、誕生日おめでとう!
ハッピーバレンタインガシャからもう2年……? 本日2月4日は徳川まつりの誕生日、というわけで特集記事の企画も4年目のテーマとなりました。ミリシタでもSSRの実装を心待ちにしています。
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【①はじめに】
さて、これからお送りする記事ですが、本来であれば昨年11月ごろに公開予定のものでした。その書き出しは、「現在、ミリオンライブはGREEとシアターデイズの2ライン体制となっており云々」と始まる予定でした。
……お察しかと思いますが、この記事の下書きを書いていた10月終わりごろ、まさにその時にGREEミリオンのサービス更新停止の予告があり、そのショックで公開をストップしていたものになります。
その後、執筆を再開すべきかどうか悩んでいたのですが、先日、正式にGREEミリオンライブのサービス終了日が2018年3月19日と告知されましたため、むしろこの記事を表に出せるのは今がラストチャンスかと思い、公開しました。
この記事がGREEミリオンライブと、ミリシタが共存する最後の時期の記録となるように、また後々の史料としても機能することを願ってお送りします。
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【②GREEミリオンライブとシアターデイズで描かれる徳川まつり】

さて、「
アイドルマスターミリオンライブ!」は、もともと2013年2月27日にGREEのソーシャルゲームとして出発した作品です。その後、いろいろな紆余曲折を経て、「
アイドルマスターミリオンライブ! シアターデイズ(ミリシタ)」が2017年6月29日に音楽ゲームアプリとして配信を開始しました。
この二つの「ミリオンライブ」ですが、後発のミリシタでは背景設定が再定義されており、大枠の世界観はほぼ共通しているもののいくつかの差異があります(例えば春香達765AS組が、MS組の「先輩」に当たる立場に再設定されるなど)。
そういった設定の差異や、ゲームシナリオ自体の製作時期の違いなどの影響もあってか、
ミリオンライブとミリシタでアイドルから受ける印象がなんとなく異なる、との意見を目にすることがあります。実際に徳川まつりに関しても、ミリシタのまつりは若干印象が異なるという感想をtwitter上で目にすることがありました。
そこで私もミリシタをしばらくプレイしてみて、この「なんとなく違う」の印象が具体的にはどこから来ているのかを明文化してみようと考え付きました。また違いが分かれば、その逆にミリオンとミリシタで「変わっていない部分」も見出しやすくなるかもしれません。
この記事では
「GREEミリオンライブとシアターデイズで描かれる徳川まつりのキャラクター性に、具体的にはどのような違いが確認できるのか?」を考察することで、それを手掛かりにまつりへの理解を深めていこうという趣旨で進めていこうと思います。
それでは、ここからが本編になりますので、以下折り畳み先からご覧ください。
【注意!】記事の本編ではミリオンライブのNP編コミュと、ミリシタのメモリアルコミュのネタバレを行いますのでご注意ください。【③「はじまりのコミュ」を比較してみる】
GREEミリオンライブとミリシタですが、幸いなことにこの二つのゲームは恰好の比較対象を持ち合わせています。それは「アイドルとプロデューサーの出会い」を描いたテキストシリーズ、すなわちGREEミリオンでいうところの「
NP(ネクストプロローグ)編・全6話」と、ミリシタでいうところの「
メモリアルコミュ・現在3話まで」です。
同じテーマを別々のアプローチで描いたテキストがあるならば、それを比較することでGREEミリオンとミリシタの視点の違いが見いだせるのではないでしょうか。
さっそく見ていきましょう。
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【④コミュその一:ファーストコンタクト】

まつりとPが最初に出会ったシーンを描いたコミュです。
前提として、二人のファーストコンタクト場所がGREEミリオンでは事務所、ミリシタではオーディション会場という違いがあります。
ふたつのコミュを見比べた時に感じる差異は、まつりの第一声に感じられるような気がします。
GREE版では「
ほ?あなたがまつりをわんだほー!な姫にしてくれるのです?」と聞いてくるセリフから始まり、その後に続くセリフはこれから「まつり姫」というキャラクターで活動するにあたって、Pの助力を求めるような言葉(例えば「でも姫ひとりの力では不十分なのです。うるうるなのです。…ね?」)が続いている、という印象を私は受けました。
これに対してミリシタ版のまつりは「
姫の名前は、徳川まつりなのです。」とはっきり「姫」と名乗っており、その後のどっちが面接官なのかわからないくらい堂々とした姫としての振る舞いを見ても、すでに「まつり姫」としてのキャラクター像をほぼ独自に確立した状態でオーディションに挑んでいるのではないか? という印象を受けました。
この
事務所に所属した時点での「まつり姫としての世界観をどこまで確立しているか」の出発点の違いに、GREEミリオンまつりとミリシタまつりから受ける印象の差異が生まれているのではないか? というのが最初の仮説です。
また1話時点の共通点としては、まつりが初対面のPに対してかなり好意的に接してくれていること、「姫は姫なのです」というセリフ、最後に自分の呼び名のことについて言及することなどがあり、この辺はどちらの世界線のまつりも言動が変わっていないと思います。
※本当に最初期に録音されたと思われる「自己紹介ボイス①」も聞いていただくと、ファーストコンタクトシーンの比較としてより興味深いかと。「まつりはまつりなのですから」というセリフも意味ありげに聴こえてきます。
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【⑤コミュその二:宣材写真の撮影】

NP編のLV2、メモリアルコミュの第2話はどちらも宣材写真の撮影現場が描かれています。
このコミュはかなりはっきりと違いが感じられると思うのですが、特に写真撮影を受けるにあたっての経験値の違いのようなものが見受けられます。
GREEまつりコミュは最初の撮影で納得がいかず、Pに助言を求めた後に再度撮影に挑む、という筋書きとなっています。
対してミリシタまつりコミュは(Pのフォローがあったことも示唆されれているとはいえ)最初の撮影でほとんど完璧な成果を出し、さらにはPに対してお姫様抱っこを所望するという余裕(?)すら見せるという筋書きになっています。
『この雑誌の写真も、悪くないですけど…一番かわいく見せるには、この角度なのです! 姫はもっと、びゅーりほー!なのですよ?』 まつりが「自分をもっとも可愛く見せられる角度を研究している」というエピソードは、ミリオンライブだと「
HRびゅーりほー研究中! 徳川まつり」で描かれているのですが、少なくとも
ミリシタまつりは最初の宣材撮影時点で既にその角度のことを自覚している、つまりこれまでに自分をよく見せることが出来る角度について研究済みである、ということが伺えるのではないかと思います。
どうもこのエピソードを見ていると、やはりミリシタのまつりの方が事務所所属時点における、「まつり姫」のセルフプロデュースの確立が先んじているのではないかとの印象を受けます(ただし、どちらのシナリオにおいても、彼女のプロ意識の高さ・研究熱心な一面が伺われるエピソードであることは違いないように感じますが)。
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【⑥コミュその三:密かな努力家】

続く比較対象はGREEミリオンNP編の
LV4と、ミリシタのメモリアルコミュ
第3話です。
NP編のLV3ではまつりのお仕事(水族館レポーター)が描かれており、まつりが何故ウミウシを愛するのかについて言及される、私の大好きなコミュ……なのですが、ここでは同じテーマを比較するという趣旨なのでLV3を飛ばし、「居残りでライブのレッスンをするまつり」が描かれたNP編LV4とメモリアルコミュ3話の比較としました。
NP編LV4は「レポーターの仕事その②と居残りレッスン」の二本立てになっており、とてもテキストが長いです。
しかしながら仕事の後も遅くまでレッスンする熱意と、Pの気遣いにふと見せる感謝の言葉がとても印象的なコミュとなっていますね。
対してミリシタでは居残りレッスンをしているシチュエーションは同じですが、まつりなりのユーモアでやんわりと努力している姿をカバーする様子がとてもいじらしく、そのユーモアに乗ってくれるPの返しも粋なコミュとなっています。
このコミュは2話に比べると明確な違いを見出しにくいのですが、強いて言うならGREEミリオンのまつりは「
…んー。ちょっとだけ、タイミングがずれている気がするのです…。」と
ダンスステップの違和感についてやや曖昧な振り返りをしているのに対し、ミリシタのまつりは「
はぁ、はぁ……。もう少しステップを速くした方がいいかな?」と
ダンスステップの違和感に対してもう少し具体的な修正点を反省出来ている、という点でしょうか。
そこまでの明確な違いとは言えないかと思いますが、初ライブ前の時点において、ミリシタまつりのほうがわずかにダンスの技量の経験値が上回っている、と解釈することも可能ではないかと思います。
【⑦徳川まつりの世界線】
ここまで三つのコミュを比較しましたが、私が最初に立てた仮説「
事務所に所属した時点での『まつり姫としての世界観をどこまで確立しているか』の出発点の違い」については、
「GREEミリオンライブのまつりよりも、ミリシタのまつりの方がよりアイドルとしての下地が出来た状態で事務所に所属した」と言えるかどうかが考察のポイントになってくるのではないかと思います。
ミリシタのメモリアルコミュが3話までしか公開されていないので、現状では結論を断言できるほどの材料は集まらなかったものの、「そういう傾向が見られる」程度までは言及できるのではないかというのが記事を書いてみての印象です。
ちなみに、ミリシタのメモリアルコミュについては、3話のセリフから
次のシナリオが「初ライブステージ」であることが推察されます。
NP編の場合、LV6が初ステージのエピソードに当たるのですが、まつりが珍しく緊張した様子を見せるというエピソードになっています。そのため、ミリシタで初ステージコミュを迎える彼女がどういう心境であるかが見られれば、さらにふたつの世界線における徳川まつりの姿から見えてくるものがあると思います。しばらくは公開待ちというところでしょうか。
今回の記事では、ミリシタのまつりの方が事務所所属時点での実力が上なのではないかという観点が強めに出ていますが、決してGREEミリオンまつりの方が劣っているというわけではないと思います。ミリシタのコミュではまだ描かれていませんが、GREEミリオンのNP編はLV3(水族館リポーター)、LV4の前半(ショッピングモールリポーター)、LV5(スポーツバラエティ出演)と様々な仕事に取り組んでおり、いずれも現場スタッフから高い称賛を受ける仕事ぶりを見せています。
もっと重要なのは、
GREEミリオンにしろ、ミリシタにしろ、ストーリーの中において徳川まつりが「まつり姫」というキャラクター性の自己演出を徹底していること、陰の努力家であること、仕事には真摯に臨んで成果をきちんと出す、という彼女のスタイルが描かれていることだと考えます。これは例えばゲッサンコミカライズ版や、ミリオンBCなどのコミック媒体、ドラマCDなどの音声媒体などでもある程度共通してみられる徳川まつりの姿だと思います。
このまつりのどんな世界線でも変わらない「生き方の素敵さ」こそが彼女の魅力の奥深いところなのではないでしょうか。
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【⑧まつりの過去】
ところで、仮に徳川まつりが765プロ所属以前にアイドルとしての素養を磨いていたとした場合、どこで実力を蓄えて来たのか?というところが新たな疑問となります。
今後、ミリシタやその他媒体においてまつりの過去が明らかになる可能性は何とも言えませんが、例えば「ミリオンの子達がアイドルスクールの候補生だった」という劇場版アイマスの設定が一部フィードバックされている可能性などは考えられるかな、と思っています。
【ミリマス】VideoM@ster版公開記念ドラマ CHAPTER01 「はじめての出会い」
※ミリオンライブゲーム本編内での公開は終了しています。 このボイスドラマの8:40ごろに赤羽根Pのセリフがあるのですが、その後ろにうっすらと校内アナウンスが流れており、よく耳を澄ましてみると「芸能総合クラスの徳川まつりさん」という呼び出しを聞き取ることが出来ます(相当小さい音声ですが)。
佐竹美奈子のミリシタメモリアルコミュなどを見る限り、必ずしも劇場版の設定がミリシタに引き継がれているわけではなさそうですが、高校を卒業した徳川まつりが、「まつり姫」というアイドル像を確立するにあたり、地元で熱心に研究を重ねたり、養成機関に通って入念に実力を蓄えて来たのでは? などなど、自由に想像の幅を広げることも出来ると思います。
いろいろな世界線のまつりの設定が縒り合わさっていくのを楽しむのも一興なのではないでしょうか。
***
【⑨終わりに】
この記事は「GREEミリオンライブとミリオンライブシアターデイズで描かれている徳川まつりの違いを考察する」、という視点で書いたものですが、その優劣を論ずるというよりも、違いを手掛かりにまつりの事をより深く知りたいという考えに基づいて企画したものです。
2018年3月をもってGREEミリオンライブは終幕を迎えるとはいえ、今後のミリシタの物語、さらにその先のメディア展開などによって徳川まつりの活躍は描かれ続けていくことと思います。そんな先の時代になったとしても、徳川まつりのコアとは何かを常に考え続けていれば、掲載される媒体は違っても彼女の変わらない本質が見えてくるものと確信しています。
来年の2月4日も、徳川まつりの誕生日を幸福にお祝いできるよう、願っています。
2018/2/4 NicholasP
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